【熱性けいれん】子供が熱性けいれんになった時の対応は?焦らないポイント

熱性けいれんの子供

突然起こる、子供の熱性けいれん。
初めて経験する親御さんにとっては、いつもと違う我が子の状態にびっくりしてしまうもの。
けれど熱性けいれんは、多くの子供にとってそれほど怖い病気ではありません。

知りたいネコ

・熱性けいれんってどんな病気?
・親は何をすればいい?
・病院に行くタイミングは?

この記事では、子供が熱性けいれんになった時の対応をご紹介します。
焦らず、落ち着いて行動するための参考になればと思います。
まだ経験していない方も、いざという時のために知識を身につけておくと良いでしょう。

熱性けいれんとは?

熱性けいれんは、乳幼児特有の病気です

生後6ヶ月から6歳くらいまでに起こりますが、発病のピークは1歳代です。
けいれんのきっかけとしては、突発性発疹やインフルエンザなどの発熱(38℃以上)がほとんどで、まだ虚弱な脳が急な発熱に反応してけいれんを起こします。
「熱性けいれん」という診断をするには、髄膜炎や脳炎など、他に原因がないことが前提になります。

日本では、乳幼児の全体のうち8%くらいの子供が熱性けいれんになると言われていて、これは欧米よりもやや高い確率です。
遺伝性があり、両親に熱性けいれん発病歴があると、子供もなりやすいとされています。

熱性けいれんの症状

主に症状は以下のようなものが挙げられます。

・発熱後、突然意識がなくなる
・白目をむく
・目を見開いて一点を見つめる
・呼びかけに応じない
・呼吸をしない
・顔や唇が真っ青になる
・手足がつっぱり震える

症状や起こり方は様々ですが、このような意識障害やけいれんは、多くの場合数分で収まります。
意識は少しすれば回復し、呼びかけにも応じるようになります。
脳への影響が心配になるところですが、ほとんどの熱性けいれんでは、後遺症や、脳に悪い影響を及ぼす事はありません。

子供が熱性けいれんになったら

落ち着いて観察しましょう

お子さんがけいれんした際、どのように対応すれば良いでしょう。

結論から言うと、特にやらなければいけないことはありません。

熱性けいれんは、多くの場合、怖い病気ではありません。
まずは周りの人が落ち着くこと!
これが冷静な判断をする上でとても大切です。

1、まず周囲に危険なものがなく平らなところに寝かせます。
2、呼吸がしやすいように、首や胸を圧迫しないよう衣服を緩めましょう。
3、口の中に指や物を入れないようにしてください。けいれんにより舌を噛むことはあまりありません。
4、吐きそうなら、顔と体を横向きにし、嘔吐物で気道を塞がないように注意してください。
5、けいれんの様子を観察します。しっかり把握して、受診の際医師に伝えましょう。
  ・けいれんの持続時間
  ・震えは全身か、半身または局部的か
  ・目が向いていた方向
  ・体温
6、初めての熱性けいれんでしたら、救急外来を受診しましょう。過去に熱性けいれんになっていて、2回目以降のけいれんで、数分で発作が収まり意識も戻ったという場合は、診療時間内に受診しましょう。

ほとんどのけいれんは2〜3分で自然に止まってきます。
その2〜3分がとても長く感じると思いますが、慌てずに見守ることが重要です。

【心配な症状】
下記の症状の場合、緊急に受診をしてください。

・けいれんが5分以上続く
・1回の発熱で2回以上けいれんがある
・けいれんが収まっても意識が戻らない
・意識や呼吸の様子がおかしい
・けいれんが、左右対称でない(半身や、片方の目だけ)
・生後6ヶ月未満である

筆者の体験談

ここからは、筆者である私の体験を綴っておきます。
少しでも、誰かのお役に立てれば幸いです。

一瞬にしてパニックに!

筆者の私は、次女が1歳11ヶ月の時、初めて熱性けいれんを経験しました。

娘が発熱した後、突然意識がなくなり顔が真っ青になっていく彼女の姿を見て、
「死んじゃう!!」
と思い、発狂し、とてもパニックになったのを今でも覚えています。
自分の目の前で人形のように横たわる娘をどうにか救おうと、気が付けば震える手でスマホを手に取り、救急車を呼んでいました。

救急車が到着した頃には意識は戻っており、私が知っている娘の顔に戻っていて一安心。

病院での診断は「突発性発疹」でした。
この時初めて発熱の原因を知り、その正体が分かってホッと胸を撫で下ろしました。
病院では解熱剤をもらって帰宅。
その日の夜、相変わらず高熱が続き、夜中に2回けいれん発作を起こしました。

次の日、大きな病院で診察してもらったところ、このまま様子をみて大丈夫とのことで、けいれんを予防する薬をもらってきました。それ以降けいれんは起きていません。

2日後、ようやく熱が下がってから体に発疹が現れ、そのまま快方に向かいました。

救急車を呼ぶ判断

娘が熱性けいれんを起こした時、私は家に一人きり。
夫に電話で相談する余裕もなく、迷わず救急車に助けを求めました。


突然意識がなくなるわけですから、そこからスマホで症状を検索して・・・なんて時間も余裕もあるわけもなく、とにかく「早くなんとかしなきゃ!」と焦っていました。

今思うと、熱性けいれんの知識が頭に入っていたら、救急車を呼ばずに、落ち着いて自力で病院に行くこともできていたかもしれません。

熱性けいれんっぽいけど、
「これで救急車呼んでいいのかな?」
と、ほとんどの親御さんは悩むのではないでしょうか。

これには賛否あると思いますが、いつ発作が収まるかもわかりませんし、すぐに発作が収まったとしても、また発作を繰り返す可能性もありますので、すぐに受診するべきことには変わりありません。
かかりつけの病院だけでなく、近くの病院や、夜間診てくれる大きい病院について、時間がある時に確認しておくといいでしょう。

まとめ

子供はいろんな病気にかかりやすいですよね。
熱性けいれんだけでなく、子供が病気にかかることで大人も一緒に学んでいきます。
子供がかかりやすい病気について、日頃から少しでも知識を身につけておけるといいですね。